「ゆるやかに。」 実家の終活#2
こんにちは。日常キロク製作所の鈴木です。
不動産視点×キロクで「家との別れに向きあう」文化づくりを目指して、日々活動しています。
今回は、なかなか踏み出しづらい「実家の終活」において、“ゆるやかな”始め方 をご提案していきたいと思います。
なぜ、踏み出しづらいのか。
前回のコラムでも、少し触れていますが、
「実家のこれから」を考えた時、誰かに話したいけど話せない
親には話しづらいし、兄弟にも相談しにくい。
そんな風に思う人は多いのではないでしょうか。
実家の未来は、“親の死”や、“遺産相続”につながる話であり
とてもナイーブであることに加え、自分自身も「まだ先のことだと思いたい」
という意識があるため “話しづらさ” が生じます。
そして不動産のことや相続のことは、制度や法律も複雑であり
その「わかりづらさ」も、踏み出しづらくさせる、大きな要因です。
ゆるやかに、はじめるポイントは。
そこで、みなさんにご提案したいのが
「ゆるやかに」一歩踏み出してみることです。
ポイントは、家族の “感情の土台作り” にあります。
たとえば、家族の誰かが、専門的な知識を学び、
金銭側面からの相続対策をいきなり提案してきたら
(大切なことではあるのですが…)
驚きと共に、なんだかモヤモヤした気持ちになってしまいますよね。
まずは、この先の「我が家の終活」の道のりで、
多少の波風たっても、立ち返ってこられる “感情の土台作り” が大切です。
家族みんなが、我が家の「これまでの道のり」を振り返り
あたたかな気持ちを共有・再認識するところから、はじめます。
まずは、自分から。
そのためのに、自分一人でもできるステップとして、
まずは、実家の「自分の部屋の片づけ」を始めてみるのがおススメです。
全部を綺麗にしなくて大丈夫。少し手を付けてみると、
「あ!これ昔よく使っていたな」
「このお気に入り、まだ残っていたんだ…」
と、懐かしさで胸が震える瞬間がきっとあるはずです。
そんなアイテムを通して、この家で過ごした日々が手元に戻ってくる感覚を
味わってみてください。
その積み重ねで、「我が家」への愛しさがどんどん膨らみ、
「大切。だから、しっかり考えよう」という気持ちが湧き上がる。
これが “感情の土台作り” につながります。(つづく)
→ 次回は、家族で懐かしさを「共有する」ことについて、綴っていく予定です。